verema試飲会 その４

アリカンテにある、Mas de la Real de Sella です。地中海から１５ｋｍの、標高９００メートルのところに畑があります。しっかりしたフルボディで、ハーブや果実など、森の香りがします。暖かみのある味わいは、温暖な地中海から。スパイシーな個性は、山の中の自然から生まれるものなのだそうです。

pHは非常に低く、アルコール度数は14.5℃とかなり高いワインです。野暮ったい味わいになってないのは、1500リットルと2500リットルの開放樽で一次発酵し、木目の細かさや焼き入れなどが異なる400リットルの樽で熟成させるなど、いくつかの進んだ醸造技術を駆使しているからです。

使用ブドウは、カベルネ・フラン、ガルナチャ・ティントレラ、マルセラン、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンです。

リベラ・デル・ドゥエロのBodega Crayonです。2009年創業の新しい、小さなワイナリーです。テンプラニーリョを主体に、わずかにガルナチャとカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドしています。14ヶ月フレンチオークとアメリカンオークで樽熟成したクリアンサと、フレンチオークだけで５ヶ月樽熟成したロブレがあります。

いずれもリベラ・デル・ドゥエロの典型的な醸造方法ですが、味わいは、老舗ワイナリーのそれよりも、よりフルーティに、より軽やかになっています。

バルセロナの大手ワインディストリビュータ、ビラ・ビノテカがプロデュースする「Uvas Felices（幸せなブドウ）」のひとつで、シエラ・カンタブリアやテソ・ラ・モンハなど有名ワイナリーを所有するエグレン家のワイナリーです。６種類のワインには、モノクロの顔写真に「SOSPECHOSO（容疑者）」というタイトルが、目隠しのように入っています。

ここ数年、スペインでもよく見かけるようになったポップで目を引くデザインです。価格もかなり抑えられ、ワイン離れが著しいと懸念される若年層へのアピールが感じられます。味わいは、シンプルで、すんなりと飲みやすく、パーティーなどにはぴったりな感じです。

同じく、ビラ・ビニテカのブースで、「飲み慣れた人、もしくはプロ向けかもしれませんが」と紹介された、カベルネ・フランを使った、Domaine Du Pallus のフランスワイン。６ヶ月樽熟成。スペインだと、ロゼワインかと見間違いそうな色合い。甘めのフルーツの中に、セメダイン系の香り。ゆっくりと向き合えば、香りも味も開いてくる感じが楽しいワインの予感があります。良くも悪くも、ストレートなスペインのワインとは違って、一癖あるタイプ。世の中は広いし、人の好みもそれぞれですものね。

白ワインもご紹介した、リオハのGomez Cruzado。全般的なトーンは、ごく辛口。芯の通った、しっかりした作りですが、飲み口は軽やかです。使用ブドウは、テンプラニーリョ100％、もしくは、ガルナチャとのブレンドです。

フルーティで飲みやすいだけではない、「大人向けのリオハ」という感じで、とても個性的です。 BUDO YAでも、近日販売を開始いたします。

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