スペインワイン BUDO YA

スペインにあるワイン専門店BUDO YAです。ワイナリー観光、クオリティワインのご紹介、ワイン関連の通訳・翻訳などを承っております。

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ボデガス・マル・デ・フラデス

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2012年の末に認可がおりたアルバリーニョ種100%のスパークリングワインが、ついに日本に初上陸しました。日本での輸入元は、Sol y Sombra となります。アルバリーニョの特徴がよく出ている、トロピカルフルーツや白い花、ミネラルなどの高いアロマとしっかりした酸を持つ、味わい深いワインです。海産物や魚料理を中心としたお食事にとてもよく合います。海の色をイメージした青いボトルは、マル・デ・フラデス社オリジナルです。裏ラベルにはサーモラベルがついており、適温になると小さなヨットが現れて飲み頃を知らせてくれます。

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ワイナリー名のマル・デ・フラデスはガリシア語で、「修道士の海」を意味します。アロサ川が流れ着く海の名前も同じ、マル・デ・フラデス。千年以上前から続くサンティアゴ巡礼には、いくつかのコースがありますが、この海を渡るコースがあるので、「修道士の海」と呼ばれています。

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ワイナリーは、船の形を模しています。

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高速道路をおりて、15分ほどユーカリの森を行くと、ワイナリーがあります。細い道ですが、曲がり角には全部看板があるので、迷うことはないと思います。

一般の見学コースは以下の通りです。
6月から8月
· 火曜日から土曜日:....11:30h, 13:00h, 18:00h
· 日曜日と月曜日:....11:30h, 13:00h
9月から5月
·月曜日から金曜日.....11:30h, 13:00h, 17:00h
·土曜日................11:30h, 13:00h

所要時間
· 45分
対応言語
· スペイン語
料金
· 見学 + 試飲 Mar de Frades 4 €.
· 見学 + 試飲 Mar de Frades, Finca Valiñas, Brut Nature: 8 €

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マル・デ・フラデスのブドウ畑は、全て海の方を向いており、それ故にここのアルバリーニョには潮のニュアンスがあると言われています。 この地域での固有品種再生活動は、80年代に始まりました。特に優れた品種である、アルバリーニョ再生に取り組み、1988年には原産地呼称委員会が発足しました。それからは地域一丸となって、アルバリーニョから作るワインの品質維持と高級品種イメージ戦略を行った結果、国内外で高い評価を受けるようになりました。

昼夜の気温差が少なく、湿潤な気候のため、地上2メートルほどのところにブドウの葉や実が来るように栽培しています。マル・デ・フラデスで年間使うブドウは約800トン、自社畑での収穫量は1.5トンで、残りは年間を通じてワイナリーがコントロールする契約農家から購入しています。 

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今回ワイナリーを案内してくれたヌリアさんです。この辺りの畑は区画が小さく、土壌や気候など少しずつ異なるため、ワイナリーが各農家に収穫時期を具体的に指示します。運ばれてきたブドウの箱に、彼女の横にあるホースを入れてサンプルを採取し、糖度や酸度、pHなどを測定します。それによって、ブドウの単価が決定されます。

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持ち込まれたブドウの重さを計測します。

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選別テーブル。ここではじかれた分は、支払いから割り引かれるので、農家はしっかりとブドウの品質管理をしています。

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除梗機。丸い穴からブドウの実が落ちる仕組みです。

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ブドウの粒を破砕せず、丸ごとタンクに入れた後、12℃くらいのところで2時間ほどおきます。続いて二酸化炭素を注入して、8時間から9時間かけてカーボニック・マセレーションを行います。酸化しないため、高いアロマとアルバリーニョ本来の色が残るそうです。

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プレス機

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プレス機

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プレスされた原酒ワインは、冷水で12°から15℃に温度コントロールされながら長いステンレスのパイプを通ってタンクに運ばれます。

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フリーランに近い果汁、プレス後の果汁に分けて、ステンレスタンクで発酵されます。15°くらいに保たれ、2~3週間かけてゆっくりと発酵させます。発酵が終わると、酵母は栄養がなくなるので死滅し、下に溜まっていきます。一度、大きな澱を抜き取り、細かな酵母だけを残します。瓶詰めする直前に、-4℃まで液温を下げ品質を安定化させ、結晶化した酒石を取り除きます。

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スパークリングワインは、一次発酵済みの原酒ワインに乾燥酵母と糖の入ったリキュールを加え、瓶詰めして9ヶ月から10ヶ月間、貯蔵庫に寝かされます。瓶内で酵母が糖を分解し、アルコールと炭酸ガスを発生させます。その後、澱下げ台に初めは水平に置き、少しずつ瓶を回転させながら、徐々に瓶口を下に向けていき、瓶内の澱を瓶口に集めていきます。

マル・デ・フラデスでは、澱抜きのときに瓶口を凍らせることなく、昔からのやり方で、熟練の職人がゆっくりと瓶口を上に向けるときに中にたまった炭酸ガスの勢いで瓶口にたまっていた澱を飛ばす作業をします。一本一本手作業で行われているので、一日70本くらいしか作業できないそうです。

このときに抜けた分は、前年のアルバリーニョのスティルワインを追加します。

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この機械を使って、瓶口にコルクを打ち、キャップをして、針金を巻き付けて固定させます。

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スティルワインは、機械が流れ作業で、ボトル洗浄から液詰め、コルク詰め、キャップ、シール貼りと全て流れ作業で行ってくれることを思うと、スパークリングワインの工程がどれだけ大変か想像できます。

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マル・デ・フラデス社は今年25周年です。

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ラボラトリー

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試飲ルーム

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マル・デ・フラデス社は、ディゴ・サモラグループです。このグループがスペイン各地で作っているワインやリキュール類。

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果汁を搾ったあとの果皮や種から作るアルバリーニョの蒸留酒です。


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